温湿布と冷湿布の使い分けについて②
前回お伝えしたのは、温湿布と冷湿布、心地よければどちらでもよいということをお伝えしました。
今回はより詳しく温湿布と冷湿布に使用されている成分の違いから、患部の状態により合っている湿布を使えるようにお伝えしたいと思います。
温湿布と冷湿布の成分の違い
温湿布
温かさを感じるトウガラシ成分のカプサイシンが配合されています。
冷湿布
冷たさを感じるメントールが配合されています。
いずれも皮膚の感覚(心地良さ)に違いを出します。
どちらの湿布も、血行を変化させるほどの筋肉の温度変化はみられないようです。
温湿布も冷湿布も結果的には、皮膚の温度を下げる効果があります。
ですが、温湿布のカプサイシンに関しては、皮膚から染み込んだ部分の毛細血管を拡張させ血流を増やして、貼って約90分経つと、皮膚の温度を2度くらい上げることがあるという報告があります。
では、以下からは代表的な症状を例に、どちらの湿布がよりてきしているかをお伝えしたいと思います。
ぎっくり腰
ぎっくり腰の場合はまず冷やすことがポイントです。
ぎっくり腰など突然、腰に強い痛みが生じた場合は、筋肉や組織の深いところに炎症があって熱を持っていることも考えられます。
ですので、皮膚だけとはいえ、温度を上げる可能性のある温湿布は、避けたほうがよいでしょう。
また、ぎっくり腰になって2~3日は、皮膚よりも深いところにある筋肉や組織の炎症に対して冷却の処置が必要です。
なので湿布の使い方としては、アイスパックや氷嚢などでアイシングの後に『痛覚』抑制のために「冷湿布」をはり、痛みの感覚を和らげると良いでしょう。
慢性腰・肩こり
慢性腰痛や肩こりでは気持ちが良いと感じる湿布を、慢性的な血行不良によるコリには、わずかでも血流量が増える可能性のある温湿布が個人差はあるものの良いかもしれません。
しかしわ、慢性的な症状では、つらい感覚を少しの時間でも緩和させることが大切なので、ご自身が気持ち良く感じる湿布剤を選びましょう。
湿布に含まれる薬剤でインドメタシン・ケトプロフェンなどは痛みのもとになる物質がつくられることを抑え炎症・鎮痛効果が得られますのでパッケージに表記されている成分を確認したり、薬局で薬剤師さんに質問されるとよいでしょう。
インドメタシンなどが入った消炎・鎮痛効果の強いタイプの湿布と、それらが入っていない湿布(冷湿布、温湿布)。
以上にお伝えしたポイントを意識して、使い分けていくことがよりよい結果につながるでしょう。
ですが、忘れないで下さいね、肩こりや腰痛をおこすには必ず原因がありますので、原因となる体のバランスを整体で整え根本から回復させる過程においてツライときには湿布で心地よい、時間をつくるために使用するのが一番よいでしょう。
湿布は残念ながら治療薬ではありません。
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