スマートフォン(スマホ)やタブレット等は、紙とは異なり、光を発することで文字や画像を映し出します。
画面の液晶解像度も良くなり、テレビと変わらなくなってきました。
子どもたちにとっても、スマホやタブレット等の携帯電子端末の方が、テレビよりも身近な機械になってきていますし、大人がビックリするくらい操作も手馴れています。
これから益々広がるスマホやタブレットですが、実は画面から発する光が睡眠や日内リズムに悪い影響を与えることが報告されているのです。
スマホが睡眠時間に影響する?
寝る前にはできれば、スマホをそばに置かず、見ないようにした方が良いでしょう。
2015年にアメリカで、2012年から2013年に対象とされた州の小児肥満の研究に登録された2048人の平均年齢10.6歳の子どもを対象に調査し、報告しました。
スマホやタブレットなどを、自分のそばに置いて寝た子どもは、そうでない子どもに比べて、1日当たりの睡眠時間が平均20.6分短く、休息や睡眠が不十分だと感じている割合も39%と多かったという調査結果でした。
また、テレビのある部屋で寝ていた子どもは、そうでない子どもに比べて、1日当たりの睡眠時間が平均18分短かったが、休息や睡眠が不十分だと感じている割合は差がなかったという調査結果も出ています。
実際にテレビやDVDを観たり、ゲームをしていた子どもでは、していない子どもに比べて、休息や睡眠が不十分だと感じている割合も増えていました。
このことから、そばに置いているだけでなく、実際に使っている方がよくないということになります。
では、スマホやタブレットなどとテレビとの違いがなぜ生じるのでしょうか?
テレビやDVDは、視聴という一方向であることと、比較的離れた所から視聴することで光の影響が少ないと考えられます。
一方、スマホやタブレット、携帯ゲーム機などは、画面に対して反応する双方向のであることで、睡眠の乱れを起こしたり、機器を目に近づけることで、脳から分泌される、メラトニン分泌を遅らせる可能性が考えられます。
メラトニンって何?
脳内にある松果体(しょうかたい)と呼ばれる部分から分泌される、自然に睡眠を誘導するホルモンです。
また、メラトニンは体内時計に働きかけて、覚醒から睡眠へ切り替えます。
朝、光を浴びることで、脳にある体内時計がリセットされて、カラダを活動状態へ切り替えます。
その体内時計からの信号で、メラトニンの分泌が止まります。
個人差はありますが、目覚めてから約14~16時間ぐらいすると、体内時計からの信号で、メラトニンが再び分泌され、メラトニンの作用で内臓の体温が低下して、休息に適した状態になり、眠気を感じるようになるのです。
このメラトニンは、カラダの疲れを取ってくれたり、活性酸素による酸化を抑えて、細胞の代謝を高めてリフレッシュさせる作用があると言われています。
ところが、強い光がメラトニンを分泌を抑えてしまうのです。
さらに、メラトニンは、10歳前後をピークに年齢と共に、分泌量が減っていきます。
そのため、年齢を重ねるほど、不眠へのリスクが高くなるという事です。
寝る前の 本vs電子書籍
紙の書籍ではつい寝てしまうこともあるかもしれません、私も寝付きが悪い時に本を読むとすぐ寝付いてしまいます。
アメリカで行われた調査結果ですが、平均年齢24.9歳の健康な12人の成年成人を対象に寝る前に、紙の書籍と電子書籍を読んでもらって、睡眠やリズムについて調査したそうです。
寝る前に4時間、紙の書籍と電子書籍を連続5日間読んでもらった結果、電子書籍を読んでいた期間では、紙の書籍と比べて、入眠までの時間が長くなっ たり、夜間の眠気が減り、メラトニンの分泌も減り、翌日に起きるまでの時間が長くなり、目覚めの気分の悪化が報告されています。
光を発する電子書籍では、睡眠障害や1日のリズムが乱れてしまう可能性があることが判りました。
睡眠障害からの影響で、、子どもの場合は、成長ホルモンが少なくなる可能性がありますし、細胞のリフレッシュもできなくなります。
体内時計を整えて、しっかりと睡眠をとり、疲労を回復させて腰痛を予防するためには、寝る前には、スマートフォンやタブレット等の携帯電子端末の使用を控えるようにしましょう。
川越総合整体院