あなたは、受けた経験がありますか?
整形外科や接骨院でよく行われる治療方法なのですが、効果がないという説があります。
ドクターによる見解を参考にお伝えしたいと思います。
当院のクライアントさんの中にも、かつて牽引治療を受けたことがあるという人は多いです。
かつて、私も追突されてムチウチになったことがあり、その際お世話になった整形外科でこの治療法を受けたことがあります。
受けた方の中には、脊椎(背骨)の牽引治療は首の痛みや腰痛をさらに悪化させる、効果を実感できない、などの声を耳にすることもあります。
では、そのような声があがるのはなぜなのでしょうか?
牽引療法のメカニズムから、そのようにいわれる理由などについてお伝えします。
牽引療法とは?
牽引療法の歴史は古く、古代ギリシャの医者であるヒポクラテスが骨折や脱臼の整復に用いたという歴史ある治療法です。
1950~1960年代頃に椎間板ヘルニアの治療として使われることが多かったようですが、一部の人に筋肉を損傷する危険があるという指摘もあったようです。
以来、さまざまな改良が加えられ、現在は筋肉に負担をかけることなく、リラックスした状態で寝たまま効果的に牽引ができる装置も開発されているそうです。
私が受けた牽引もそうでしたが、一定時間、一定の力で秒単位の牽引と休止を交互に行う「間歇(かんけつ)牽引」が採用されているそうです。
脊椎牽引療法の効果は?牽引療法を行うと、腰部の筋肉や靭帯への微細な伸展収縮によるマッサージや刺激効果がもたらされるとされています。
そうすることで筋肉の緊張をやわらげ、腰なら腰の、首なら首周辺の血行を促進させると考えられます。
椎間板ヘルニアでは牽引することによってヘルニアが引っ込むといわれることもあるとされていますが、実際はそこまで大きな変化が認められることないとのことです。
では牽引療法は効果がない?
私自身の感想としては、私の場合は首の牽引でしたが、受けたことで痛みが強くなったこともありませんし、受けたことで急速に回復が促された感じはありませんでした。
それゆえに牽引療法は効果がないとウワサされるのかもしれません。
参考文献で、ドクターはその理由として、「見通しが立たないからと」されていました。
牽引は、何回くらいやったらよくなる、何日続けて牽引すればよくなってくるという目安がまったくない。2年でも3年続けてもよくならない、また忙しくなってなんとなく行かなくなってしまうので牽引の効果が感じられない。
1~2回でよくなったものの牽引の効果なのかわからない、牽引のおかげでというよりは自然とよくなった印象の方が強い。
といったようなパターンが多いからだそうです。
また、論文などでも牽引が単独で腰痛に効果があるという報告は残念ながらないようです。
そんな中、坐骨神経痛を有する腰痛に限れば有効であるという報告は存在しているそうです。
日本整形外科学会の腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインでは、「牽引療法がヘルニアによる腰痛、下肢痛の改善に有効であるかは明らかではなく、保存療法の一貫として牽引療法選択の是非を検討する必要がある」と記されているそうです。
この文献からして、牽引療法の効果については、まだはっきりとした根拠がないということのようです。
上記のことから、やってみて効果が感じられるようであれば続け、逆に効果がない、または痛みが増すようなときには、中止をするという対応をとるしかないのが現状と言えます。
当院を訪れる腰痛、首の痛みで来院されるクライアントさんの中で、牽引治療を受けていた頃よりも、明らかな変化を実感されている方が多いことから も、なかなか良い変化を実感されていない場合、全体のバランス(カラダのゆがみ)から見た腰痛、首の痛みへの施術が必要な状態かもしれません。
いちど川越総合整体院にご相談下さい。